新型ATC振れ検出システム RD10
ATC (Automatic Tool Changer) 振れ検出システムとは?
マシニングセンタにおいては、ATC時におけるツールテーパ部⇔主軸間への切粉の噛みこみによる突発的な不良が発生します。特にアルミの高速切削加工においてはこの問題が顕著であり、解決が長年の間望まれてきました。
アルミ加工現場では、加工時間短縮やクーラント削減などの新しいテーマに取り組んでいるため、ATC時に切粉が噛みこむ頻度が高くなっています。特にアルミ高速切削加工においては、切粉噛みこみを測定器で100%検知し、不良を発生させないことが必須になっています。
ATC振れ検出システム RD10は、マシニングセンタのツールテーパ部への切り粉の噛み込み等によって生じるツールの振れを検出し、加工不良を防止するシステムです
特長
高精度・短時間測定
測定時の繰り返し性は3 μm*以下、測定に要する時間はわずかに0.15秒。測定の安心と信頼性を感じることができる反面、測定のストレスを感じさせません。(*@2400 rpm)
シンプルで直観的なユーザーインターフェース
より直感的でシンプルな操作が可能な画面に統一されています。希望する操作にワンクリックで切り替えが可能です。パスワードロック機能も加わり、不用意に設定が変えられてしまうというリスクもありません。
ネットワーク接続でスマートファクトリーに貢献
Ethernet接続により遠隔地の状況をリアルタイムに把握できるとともに巡回業務の負担も軽減されます。個別監視により異常に対処するということが削減されます。
保守性・保全性
過去の噛み込みデータを参照できるようになり、異常原因を迅速に分析できます。過去の履歴が分からずデータの活用が困難ということが起こりにくくなります。

仕様
型式 | コントローラ | E-RD10 |
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φ 5センサヘッド | E-DT-ED10 | |
測定機能 | ツールホルダフランジ部の振れ検出 | |
センサ取り付け範囲 | ツールホルダフランジ面より1.0 ±0.1 mm | |
測定範囲 | 0.2 mm | |
測定可能ツール | BT30、BT40、BT50、HSK40A、HSK50A、HSK63A、 HSK100A、CAPTOC6、KM63、CAT40、CAT50 |
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工具登録本数 | 最大50本 | |
表示前面LED | POWER、AUTO、LAN、USB、TIME | |
性能 | アナログ入力数 | 1 ch |
繰り返し精度 | ≦3 μm(4σ) ※当社指定のマスターツールホルダ使用時、初期設定時 | |
対応工具回転数 | 120 rpm、600rpm、1200 rpm、2400 rpm | |
測定時間 | MAX 0.3 sec(600 rpm、初期設定時)/ MAX 0.15 sec(2400 rpm、初期設定時) |
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重量 | 0.46 kg(コントローラ本体のみ) | |
機能 | 工具無し検知機能、センサチェック機能、 データ保存機能、回転同期機能 |
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外部 インタフェース |
Ethernet | チャンネル数 :1 ch 、データ転送方式:10BASE-T、 コネクタ形状:RJ-45 |
USB | チャンネル数 :1 ch 、規格:USB2.0、 コネクタ形状:USB TYPE-B |
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I/O | 入力数:12点、出力数:8点 | |
使用環境 | 使用周囲温度/湿度 | 0~50℃ ※センサ調整時の周囲温度より±25℃を超えない範囲でご使用ください。/ 10~90% R.H.(結露なきこと) |
耐振動 | 最大3.66 G(x、y、z方向 各10回) ※JIS C 60068-2-6準拠、周波数10~55Hzを掃引25分(1回の掃引が5分) |
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耐衝撃 | コントローラ:最大20 G (x、y、z方向 各10回)/ センサヘッド:最大50 G (r、z方向 各10回) |
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保護構造 | コントローラ:IP20 準拠、センサヘッド:IP67 準拠 | |
電源 | 定格電圧/消費電力 | DC24 V ±10%/5 W |
PC アプリケーション 動作環境 |
対応機種(OS) | Windows 10(64 bit)Version 1809以降が動作するPC ※Windowsは米国マイクロソフト社の登録商標または商標です。 |
動作に必要なメモリ | 2 GB以上 | |
ディスク容量 | 1 GB以上空き容量が必要 | |
インターフェース | LANまたはUSB2.0 |
システム構成
外観図
コントローラ
センサヘッド
表示ユニット
